千葉・四街道のブランド買取店のBGMがボブディラン!

3年前の私は5年以上お付き合いをしていた恋人と別れたばかりでした。
当時の年齢は31歳で周りの友達は次々と結婚をしていて、焦っていた私は彼に結婚を急かしていました。
そんな私に嫌気がさしたのか、彼から別れを切り出されてしまいました。
大きなショックを受け話し合いをしましたが、相手の意志は固くお別れすることになりました。
しばらくは仕事以外は家にひきこもり、誰にも合わない日々が続きましたが、このままではいけない、と休日に久しぶりに外出することにしました。

ふと入ったブランド買取店

外出と言っても、まだ誰かに会う元気はなかったので、千葉県の四街道でウィンドウショッピングでもすることしました。
当時の私は社会人1年目に初給料で購入した財布を8年ほど使い続けていて、もうボロボロになっていたので新調したいと考えていました。
次の財布は何がいいかな、ブランドものにしたいけど、派遣社員の私の給料だとそんなに高いものは買えないし・・・と考えていると、ブランド買取店がふと目に留まりました。
ブランド買取店では買い取ったブランド品を安く販売しているので、私の少ないお給料でもグッチやルイヴィトンの財布が買えるかもしれないと思い、お店に入ってみることにしました。
店内には財布以外にもバックや靴、洋服など様々なブランド品がおいてあり、買取店なので売りに来ている人もいました。
私が見た人は、どうやらキャバクラ店に勤めている人のようで、お客様からプレゼントしてもらったけど趣味じゃないから売りたい、と話している声が聞こえてきました。

BGMの選曲が最高

ブランド品の査定ってあんな感じなのか、とお店の様子をうかがっていると、それまで流れていたBGMが終わり、私の大好きなボブディランが聴こえてきたのです。
心を温めるようなサウンドと、ボブディランのやさしい歌声を聴いていると、弱っている自分の心を包み込み、大丈夫だから元気を出せ、と言われているような気になって思わず涙ぐんでしまいました。
ブランド品を見ながら泣いている女なんて、お店の人からすると不審者でしかないので、慌てて涙を拭きましたが、そのうちだんだんと元気が湧いてきました。
そして財布を選ぶという当初の目的も忘れて、店内を歩き回りながら、ボブディランに聴き入ってしまいました。
小一時間ほど滞在したでしょうか、曲を聴いているといつのまにかあっという間に時間が過ぎていました。
あの日、絶望感でいっぱいで明るい未来など見えなかった私に、生きる希望と元気をくれたボブディランと、あのブランド買取店には今でも感謝しています。